去る、平成21年3月31日で理事長を勇退された吉永 馨先生の後任として財団法人辛酉会第29代理事長に就任しました平 則夫でございます。私は、6年前から非常勤理事として辛酉会に係わって参りましたが、今、90年近い歴史と伝統のある辛酉会の理事長職に就き、改めて責任の重大さを痛感しております。誠心誠意、辛酉会の発展に取り組んで参りますので、吉永先生同様宜しくお願い致します。
さて、辛酉会は、大正10年11月、当時の病院長だった熊谷岱蔵先生(後に東北大学第7代総長に就任)によって創設され、爾来、大正、昭和の戦前・戦後、平成と変化の激しい90年近くを東北大学医学部及び同附属病院の歴史と共に歩んで参りました。
90年と一口に申しますが、日本、世界を見渡した場合、名称を変えることなく50年間継続することがいかに困難であるか、昨今の経済状況を眺める時良く分ります。1908年に創業された世界最大規模の自動車会社GM(ゼネラル・モーターズ)が破産に追い込まれました。
このような折、わずか5,000円(当時)の出資金で創設された辛酉会の今日があるのも、ひとえに、東北大学医学部及び付属病院の並々ならぬご理解とご支援を頂き、また、辛酉会職員一人ひとりの不断の努力の賜と心から感謝申し上げる次第であります。
私は、90年近い歴史を回顧し、進行中の公益法人改革等昨今の目まぐるしい社会状況の変化に適切に対処し、辛酉会の果すべき種々の目的の達成に向け、更に精進を重ねて参る所存であります。
辛酉会は、民法第34条に基づく財団法人(公益法人)として、大正10年11月、当時の内務大臣(戦後、内務省は解消され宮城県知事に移管された)から許可されたもので、恵愛団(九州大学)協済会(北海道大学)に次ぐ全国で3番目に設置された由緒ある国立大学病院財団の一つであります。
90年もの歴史と伝統誇る病院財団・辛酉会でありますが、活動の拠点を東北大学病院に置いてきたため、一部関係者のみが知る財団のように思われている懸念を否定出来ません。
ましてや、財団設立に向けて並々ならぬ御尽力をされた当時の病院長の熊谷岱蔵博士(後に東北大学第7代総長に就任)や辛酉会設置の背景を知る者は少なくなる一方です。
辛酉会では、病院財団の社会的存在意義や社会貢献等を知り、御理解を得ようと数年前にホームページを立ち上げました。しかし、わずか数年の間に病院財団を取り巻く環境は激変しております。即ち、公益法人制度改革3法が施行され、公益法人を目指すか、或いは、一般法人に進むべきかが問われており、これらの動向へ適切に対処すべく、今回、ホームページをほぼ全面更新致しました。
目下、辛酉会には約85名の職員がおりますが、単に歴史や伝統に甘えることなく、今、患者さんは、今、大学病院は辛酉会へ何を求め、何を期待しているかを常に真っ先に推察し、東北大学病院の良きパートナーとして使命を果たして行く所存であります。
ここに、一層のご理解とご支援をお願いし、忌憚ない御批判、御意見をお寄せ下さいますようお願い申し上げます。